先日、私が所属している経営者団体主催で、マスコミ関係者(報道局長、編集局長クラス)との懇談会が開かれました。マスコミとどう良好な関係を構築していくか?についてはいずこの企業・団体も腐心しているようです。
ひとたび、マスコミ報道されるとその影響力は大きいだけに、これは至極当然のことなのです。しかし、それが本末転倒になってはいけないことも大事なことです。 あるマスコミ人との会話の中で、 『マスコミ受けすることばかり狙って、自らの目的、本分を忘れては何にもなりませんよ…』 という一言が私の中で特に印象に残っています。時として、「どうやったらマスコミに載るか?」ばっかりに気持ちがいって、本来の目的が忘れ去られてしまっているケースもあるようです。 医療機関はこれまでマスコミとの接触機会が少なかっただけに、どれほどマスコミ掲載の威力があるのか実感が湧かない方もいらっしゃることと思います。しかし、マスコミに掲載されれば ・知名度が上がると同時にイメージアップにもつながる ・スタッフの士気向上につながる ・他の媒体へ波及し、その効果が長続きする といった効果が見込まれます。それだけに、一般企業の経営者たちは「マスコミに掲載」されることに血眼になる人もいるのです。しかし、このマスコミ人の一言は滲みました。 本当に私たちが世の中、お客様のために役立つことを追求し続けていけば、マスコミはもちろん周りが放っておかない!そんなことを教えられたのです。 話は変わりますが、私は、情報化が進展し、人間関係も複雑化していく今の世の中で生き抜くためのキーワードとして、 “面白い” を挙げています。言い方を変えれば “ユーモア” です。情報伝達そのものが速く複雑になり社会からゆとりが奪われているように思います。その反動からか、うつ病患者の増加、子育てストレスが嵩じての育児放棄、虐待、あるいは家庭内での暴力事件など社会を取り巻く環境がどことなくぎすぎすしています。 そんなところから私はこれからのビジネスにおいて『面白い』がキーワードになって来るように思います。 「医療のようなシビアな世界に“面白い”など適さない」 という反論ももちろんあろうかと思います。確かにその通りです。ですから患者さんに相対するシビアな場面ではシリアスであっていいのですが、何か社内で取り組む時、新たなチャレンジをするとき、新しい発想を要する時などはしかめっ面でウンウン唸ってみたところで出てくるわけがありません。 こういう時こそリラックスした状態で面白いを追求していけば新しい世界が開けてくると思います。 そういう新しい取り組みには、社会はもちろんマスコミだって放ってはおかないはずです。 #
by yongenso
| 2010-09-15 07:51
| 四元重美ブログ
ここ二日間、お盆で息子二人を伴い実家に帰省していました。やることと言えばお墓参りぐらいなものですが、やはり日本人として先祖を偲び感謝する日としてしっかりこの務めは果たしていきたいと思うのです。これも年齢を重ねたことと関係しているのでしょうか?
昨晩は東京から帰鹿していた同級生より連絡があり、急遽地元に残っているメンバーを含めて4人で酒を酌み交わしました。その友人とは15年ぶりの再会です。と言っても15年前は私の父の葬儀の席で会っただけですから、本格的に話し込んだのは高校卒業時以来です。お陰で話も盛り上がり、12時前まで飲んでいました。 自分自身を含めてそうですが、小学校、中学校時代の相手の「人間性」というものはほとんどわかりません。ただウマが合う、合わないとか、勉強ができたできなかったぐらいのことしか印象がなくて、どのような考え方をしていたかなどはほとんどわかりません。 それが、久し振りに会って酒を酌み交わし話をするにつれ、初めてその人間性を垣間見ることができ、「え~こんな性格の人だったのか」「意外といい奴だなあ~」などと改めてその人間性に触れられました。 私の印象は他の3人からすると 「子供の頃は大人しくて無口だったのに、こんなにしゃべるとは意外だ…」 というものでした。私自身は何ら変わってはいないと思うのですが、他人から見るとそう思えるのでしょう。やはり人間の本当の中身、人間性は時を経て、付き合いを深めてこそわかるものなのでしょう。実は、私はそれを痛切に感じたことがあります。 私の実家の近くに住んでいた父の友人がよく私の家を訪ねてきてくれていました。父とは1歳ちがいで幼なじみで兄弟のように付き合っていました。時々けんかをしては疎遠になったり、またくっついたりと。 後でわかったことですがその叔父さんは病気が原因で言葉がちょっと不自由でした。時々聞き取れないこともあり、しかも声がやたらと大きかったので子供ながらにちょっと知恵遅れなのかな?などと思っていたのです。 ところが、こちらが大人になり子供を持つ身になってその叔父さんの話を聞いているうちに、何と洞察力が深く、物事の本質を見る頭のいい叔父さんなんだということに気づかされるのです。それをわかったのが私が40歳になる手前ぐらいだったと思います。 その間、私はその叔父さんに失礼な言動、態度を結構取っていたように思います。それにも関わらず、何一ついやな顔をせず応対してくれていたその人間力の深さに恥ずかしい思いとともに、今では申し訳なかったという気持ちでいっぱいです。 その叔父さんも16年前に他界し、その一年後に私の父も後を追うようにあの世に旅立ちました。亡くなった年齢も同じ68歳です。今頃は向こうの世界でまた楽しく二人で語り合い、時々けんかもしながら酒を酌み交わしていることでしょう。 人間の本当の魅力、真価は深化した関係にならないとわからない ものです。それを今回の幼なじみとの再会を通じて思うことでした。 #
by yongenso
| 2010-08-15 18:41
| 四元重美ブログ
先日NPO法人を支援するNPO法人に行ってまいりました。私が理事長を務める「かごしま医療協働ネットワーク」の活動を今後どのように活性化させるかというご相談です。
ここの担当者に実に丁寧に、アドバイスをいただき一遍にこの方のファンになりましたが、持つべきは確かな相談者だと強く感じることでした。 さて、この鹿児島にも約600件を超えるNPO法人があるそうですが、その中でも活発に動いている団体は1~2割ぐらいだそうです。 まず、多くの団体が抱える悩みが 「資金」と 「活動メンバー」 NPO法人には、『慈善型』と『事業型』がありますが、慈善型は特にその運営資金に窮することが多いようです。もともと日本には「ガツガツ儲けるのははしたない」といった価値観が根強くあり、特に福祉関連に至っては「福祉を食い物にするのか!」などと言われる始末です。 「じゃあ、あなたはお金はいらないのか…」 と質問するとお金はいると言われます。どこか矛盾しています。お金というものに対して汚い、ダーティーとかいう印象を持っておられるのです。ボランティアだけに頼るのも限界があります。 お金にきれいも汚いもありません。(確かにお金を使う人で汚い人ときれいな人はいますが…) お金は人間が生きていくうえで、組織が活動する上で重要な潤滑油、資源です。 そんなわけで私共のNPOも世の中を良くしていく、社会の役に立つ、そんな事業を通して社会に貢献していきたいと考えています。 今、「ソーシャルビジネス」という言葉がひんぱんに聞かれるようになりました?これは、環境や貧困問題、あるいは少子高齢化、人口の都市部への集中、高齢者・障害者の介護・福祉、青少年教育、まちづくりなどこれまで行政が主に担っていた課題を民間の力を活用するなどビジネスの観点から解決しようとする活動のことです。 これまで、地域や社会における課題は、行政によって対応が図られてきましたが、社会的課題が増加し、質的にも多様化・困難化していることを踏まえると、それら課題の全てを行政が解決することは、難しい状況にあります。 それを今後NPOに担わせようという動きが国レベルでは始まっています。私たちのNPOもソーシャルビジネスの分野でできることはないか、今一度原点に立ち返って力強く活動をすすめてまいりたいと思います。 #
by yongenso
| 2010-07-05 18:44
| 四元重美ブログ
ブランドってこの頃よく聞きます。何とはなしに「こんな感じかな?」と思っていても、「簡潔明瞭に子供でもわかるように説明してごらん!」と言われたらもうアウト。難しい表現では
「競合他社と区別させることを意図して設計された『商標、銘柄』」 あるいは 「企業と生活者の共通認知であり、売り手である企業の理念にもとづく商品化と買い手である生活者の文化によって形成されるもの」 などという表現がありましたがわかりにくいですね。私が一番しっくりきたのは 「顧客それぞれの頭の中に浮かぶその企業、商品の「らしさ」であり、顧客・従業員・株主などに誇りや夢を与え、企業にも継続的な収益をもたらしてくれる価格を超えた“価値そのもの”」 という表現です。先日、そのブランドについて考えさせられる出来事に遭遇しました。 私は現在、様々な表現物に漫画を使いわかりやすく伝えるようにしましょうという活動をしています。その関係である団体に接触を試みました。その業界が抱える課題や伝えたいことなどを漫画を使ってわかりやすく広報することはその団体にとっても、また市民にとっても有益なことだと思ったからです。そこで会の重鎮から現役の役員さんを紹介していただきました。 そして、アポイントのための電話を入れました。ところが、その方の対応がとても事務的なのです。忙しかったせいもあるでしょう。「提案事項があれば事務局に持って行って下さい」のひとことで終わってしまいました。紹介状をもらったうえで電話しているにもかかわらず直接の面会が叶いませんでした。 仕方がありませんので、事務局に提案書をお出ししようと思いますが、果たして第三者を介しての提案書がどれほどの効果があるのか疑問です。 この時にハタと思ったのです。このようなこちらからお願いに行くようなスタイルの活動では限界がある…。そこでやるべきは、 顧客の側から問い合わせが来るようなスタイルにする ということ。そこでブランドの出番です。飛び込み営業や紹介営業という手段もひとつの方法ですが、相手から私たちの存在を知って問い合わせしていただくとフィフティフィフティの関係になれる。その関係づくりこそがブランドそのものです。 では、そのブランドづくりはどのように展開を図っていけば可能になるのか? 人々の話題に上るような活動を行っていく ことに他なりません。マスメディアに取り上げられたり、ネットなどを通じた口コミを形成していくことによってブランド力が向上していく。しかし、このブランド力、単にマスコミに取り上げられたぐらいでとどまっていてはいけません。よくテレビや新聞で取り上げられて一時的に顧客が殺到したけれど何年か経って見たら閑古鳥が鳴いていた。そんなことはしょっちゅうあります。 何よりも大切なことは、その企業、団体の基本理念、考え方などが理にかなっているか、長期ビジョンに基づいているかということがが重要です。 社会にとって、日本にとって、地球にとって有益であるか、このコンセプトを厳しく追求し、ブランド力を向上させていきたい。 もし、私たちにブランド力があれば、かの団体の役員さんも「どこかで聞いたことがある名前だな」とか思っていただけ、違う展開になったかもしれません。 #
by yongenso
| 2010-05-11 11:09
| 医業PRのヒント
先日、医療機関向けの広報塾参加のため熊本に行ってきました。医療機関の職員向けのセミナーで私自身、ある程度知識を持っている分野でしたので、復習のつもりで参加したのですが、しかし、参加してみるとそれなりの新しい気づきを発見できるものです。
中でも、さまざまな課題解決に チェックリスト が有効だということを再認識させられました。グループワークで「どのようにすれば伝わりやすくなるか?」というテーマに取り組んだのですが、それぞれ出てきたアイデアを積み上げ、さらにシャッフルして出来上がったものを質問形式のチェックリストにしました。 こうすることでいつでも、誰でも、どこでも使えるようになります。私たちは、常々すべてのことに気を配り、頭を四方八方に働かせて生きているわけではありません。そんなことしたら頭はパンクしてしまいます。 必要な時に必要なことを考える そうした思考回路になっているはずです。しかし、イザ何か事が起こったときいちいち考えるのはとても面倒くさい。しかも解決策が出るまでに時間がかかる。それをたやすく答えを出してくれるのが『チェックリスト』です。 チェックリストがなぜいいのか? ●質問形式になっていることで頭を働かせるキッカケになる ●質問項目をその都度追加していくことで精度が高まる といったことが挙げられます。ただ漠然と「どうすればいいのか?」と考えるのではなく、チェックリストに沿って具体的に考える。このことがより新しい発想を生む秘訣だと考えます。 セミナーの後は、主催者らと懇親会。おいしいお魚料理と焼酎を飲ませていただき、至福のひと時でした。 ![]() #
by yongenso
| 2010-04-26 10:41
| 医業PRのヒント
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