東日本大震災、未曽有の被害は拡大の一途をたどり、いったいどこまで拡がるのか、そして日本は立ち直れるのか、そんな不安さえ感じさせる出来事です。
いや、日本はあの太平洋戦争の惨禍の後、奇跡的に復活し現在の繁栄を築きました。良い意味で捉えれば日本国民全体に突きつけられた試練のように思います。 今回の地震で命を落とした方はわかっているだけで1万人近く、その中には1歳の子供から90歳代のお年寄りまで様々です。わずか1歳で亡くなって行った子供たちの生まれてきた訳、命の訳とは何でしょう。 何らかの役割をもってこの世に生を受けたはず。そう考えたときにふと先日の義兄の葬儀を思い出しました。私の義兄(長兄)は83歳でした。まあ、普通に考えれば大往生とは言わずともそれなりの人生だったなと誰もが思ったはずです。 私自身も義兄は幸せだったんじゃないかとさえ、その時点では思っていました。ところが、斎場から流れてきた曲に私は魂を揺さぶられたのです。その曲とは さだまさしの 「いのちの理由」 ―――――――――――――――――――――― 私が生まれてきた訳は父と母に出会うため 私が生まれてきた訳は兄弟(姉妹)たちに出会うため 私が生まれてきた訳は友達みんなに出会うため 私が生まれてきた訳は愛しいあなたに出会うため 春来れば 花自ずから咲くように 秋来れば 葉は自ずから散るように しあわせになるために 誰もが生まれてきたんだよ 悲しみの花の後からは 喜びの実が実るように ―――――――――――――――――――――― 私はそれまで涙をこらえていたのですが、この曲が流れた途端もう涙が止まりませんでした。 果たして兄が生まれてきた理由は何だったのか、この世に何をしに生まれてきたのか… その思いが私の心の中を駆け巡ったのです。 ひるがえって、今回、大地震で命を落とした方々の生まれてきた理由。これをどこに見い出せばいいのか、正直わかりません。 あえて見つけるなら、これまでの私たち日本人の生き方を見直し、本当に人間らしく、誰かのために尽くせる人間になって欲しいという願いを自らの命と引き換えに私たちに教えてくれる役割、それぐらいしか思い当たりません。 日本人がこれまで営々と築いてきた 隣人を思いやる心、自らの命を捨ててまで人を救う心、すなわち 「武士道精神」 です。私は日本人が世界に誇るべきこの精神を今一度呼び起こすべく行動していきたいと思います。 今、生かされているこの命に 感謝合掌 #
by yongenso
| 2011-03-23 17:20
| 四元重美ブログ
先般、福岡の医療会計人団体主催の研修会に招かれ講演をさせていただきました。
![]() テーマは 「医療機関のブランド&口コミ力向上大作戦」 およそ30名の方がご出席下さり、また熱心に耳を傾けていただき感謝いたします。これから広報のスキルがますます重要になる時代がやってきます。それは、 ![]() 情報過多と信頼感の欠如 という現代ならではの事情があるからです。テレビや新聞、雑誌など限られていた情報源が今ではフリーペーパー、ホームページ、それにブログ、ツイッター、フェイスブックなどそのメディアの増加・進化たるやすさまじい勢いです。そのために情報の信頼感が著しく低下しているのです。 大量の情報が短時間に飛び込んでくると、取捨選択だけでも大変。 何をどう選べばいいのか、何が重要で何が重要でないのか、その判断基準が見えにくくなっています。だからこそ、自らのありのままの姿を等身大で開示する。これが大事です。その世間に公開することそのものが広報です。 広報とは、 Public Relations(公衆の理解と共感) つまり地域住民をはじめ、自社に関わる人々の理解と共感を得ることです。もちろん、広告メッセージも大事であることは言うまでもありません。しかし、15秒、30秒という時間ではなかなか伝えきれない…。だからこそ広告と広報のコラボレーションが大事になってきます。 今回研修をさせていただいた後、参加者の皆さんのアンケートを拝見し、厳しい意見も頂戴しました。その中で特に私自身が感じたことが、もっともっと事例を重ねる。より多くの成功事例、実績を積み重ねることではないかということです。そうすることできっと私の話にさらに厚みが増すことと思います。 百聞は一見にしかず、百見は一動にしかず 常に一歩前進、常に昨日までの自分と今日の自分を比較し、実践を積み重ねていきたいと思います。 #
by yongenso
| 2011-03-16 10:17
| 医業PRのヒント
今日は私の所属する経営者の会で、昨年暮れの全国高校駅伝で初優勝した鹿児島実業高校陸上部、上岡貞則監督の講演を聞く機会がありました。今注目の人物だけに約200人の聴衆が集まりました。
訥々とした語り口ながらその一言一言が心に染み入る、実に深い話でした。ひとつの物事を成し遂げた人・実践者ならではの多くの示唆があり涙なしでは聞けない話でした。 ![]() 今度の優勝は史上初の快挙といってもいいような価値ある優勝です。過去多くの優勝チームがアフリカからの留学生や他県の有望選手を集めて勝った優勝、つまり借り物だったのです。しかし、今度は純粋に鹿児島出身者だけのチームです。それだけに価値あるものだと言えます。 今日の講話から人を育てることの基本を学んだように思います。高校生を育てるということと、社員を育てることとは同義語です。年齢が異なるだけで同じ人間なのだということを実感させられました。 私たちは、大きなことを成し遂げたその裏にはどうやって記録を伸ばしたのか、どんな鍛錬、どんな指導をやったのかといった物理的なことを考えがちです。しかし、上岡監督が優勝を成し遂げた秘訣として挙げられたのは 「特別なことは何もしていない、ただ基本に忠実だっただけですよ」 という、いささか拍子抜けするような切り出し方でした。しかし、その基本が何より大事だということを後々私たちは知らされるのです。上岡監督がそして何よりも強調されたのが 「心のあり方」 ということでした。つまり、選手の日常生活のあり方に伸びるか伸びないかの分岐点があるというのです。 「呼ばれたら返事をする」 「大きな声であいさつする」 「あいさつする際は立ち止まる」 「履物を揃える」 こうした、日常生活のごくありふれた当たり前の行いで伸びるかどうかが分かるというのです。 よく“チームワークの勝利”という事が言われます。しかし、そのチームワークとは何か?やはり 「心が揃う」 ということに他ならないと思います。心が揃っているかどうかは寮生活、合宿生活を送っている選手たちの日々の行いに現れます。1年365日、1日の休みもなく朝5時起床して練習をするのだそうですが、それが寸分の狂いもなくビシッと揃う。これこそが強いチームのチームワークではないでしょうか。 また、上岡監督は心を育てるに加え「食を育てる」ことの大切さも説かれました。好き嫌いをする選手は記録が伸びない、好き嫌いは人間関係そのものです。 駅伝は人なり、経営も人なり、国家も人なり。 あくまでも基本(平凡なこと)を忠実にコツコツ積み上げること以外に非凡の道はないのです。 #
by yongenso
| 2011-03-04 14:52
| 四元重美ブログ
今、鹿児島は3月12日の九州新幹線全線開業に向け大きな盛り上がりを見せております。しかし、そこに冷水を浴びせそうなのが「霧島連山・新燃岳」と「桜島」の噴火。
実際、霧島温泉では今回の噴火の影響で何と20,000人のキャンセルが出てしまいました。しかし、鹿児島市、桜島近郊においてはそのような影響は出ておりません。霧島も桜島も噴火警戒レベルは同じ「3」であるにもかかわらずです。 霧島の観光協会の方が言っていました。「霧島の温泉郷は、新燃岳より相当距離が離れており噴火の影響はほとんどない」と。それにもかかわらずキャンセルが後を絶たない。何故なんでしょう?私はこれを 『人間は情報の一側面で判断しがちな生き物である』 と関連しているように感じます。人間はある情報がもたらされるとそれは一部分に過ぎないのに、あたかもそれが全部であるかのように錯覚してしまうクセがあります。そんな事例は過去数多くありました。 古くなりますが、石油ショック時のトイレットペーパー騒動。これは若い方はほとんどご存知ないと思いますが、石油不足に端を発し街のお店からトイレットペーパーがこつ然と姿を消したのです。それはトイレットペーパーが無くなるのではないかという噂からみんなが買い占めに走ったのです。 でも、実態はメーカーの価格吊り上げのための策略だったのです。当時、石油製品で品不足になったものはほとんどありませんでした。それがトイレットペーパーだけが無くなるなんて後からよくよく考えてみるとおかしいことなんですね。 トイレットペーパーにしろ、宿泊のキャンセルにしろ、これにはマスメディアが大きく影響しています。 連日噴火、爆発の様子が流され、灰まみれで掃除に明け暮れる住民の姿、売り物にならなくなってしまった農作物、土石流が押し寄せてくる危険性を語る学者、そうしたニュースを毎日毎日見ていると、霧島全体が危ないのではないかと錯覚してしまうのです。これこそ片面しか見えないという人間のクセが端緒に現れています。 温泉協会の方がいみじくもメディアに対して語っていました。 「安全である霧島の姿も公平に報道してくれ」 と。しかし、これは土台無理な相談です。メディアとは 特殊性をクローズアップするのが仕事 ですから、被害の現状や悲惨さを中心に伝えるのが使命といってもいいでしょう。とすればどうするか? 被害のない安全な街をあえて演出する 以外にないのです。「霧島の元気な面」をマスコミがこぞって取り上げたくなるような面白い、ユニーク、インパクトのある話題を提供するのです。例えば、 ・霧島、桜島ともに噴火警戒レベルは同じ3である。そこで同じ3同士で連合艦隊ならぬ連合観隊(観光誘致隊)を結成し首都圏などにPRする。その際の隊長、総司令官は少年ヒーローもののキャラクターにする ・平城遷都1300年祭の向こうを張って「平常泉都(or平常銭湯)1300メートル」を宣言。霧島山の高さを1300メートルに設定し、平常通り営業していますのメッセージを込める など、マスコミが面白がって取り上げてくれるような話題を提供することです。そうする以外にマスコミがニュースに取り上げてくれることはありません。いくら声高に 別の側面を取り上げてくれと言っても無理なのです。 我われが出来ることは 「一面だけでなく二面性、多面性を見る」 と同時に 危機を逆手にとった発想 以外にありません。 #
by yongenso
| 2011-02-17 21:20
| 四元重美ブログ
先日、私が所属する経営者団体主催の「広報,情報化交流会」が山口市の湯田温泉で開かれ行って来ました。全国18の都府県からおよそ100名の参加がありました。
私自身、会の広報委員長をやっている関係で2年続けての参加なのですが、今年も多くの刺激をもらって帰って来ました。しかも広報を担当されている方々ばかりの会だけに、広報誌のアイデアを一杯いただき、早速鹿児島でも実践しようと思います。 さて、夜の懇親会のメインイベントは各県対抗のお国自慢、PR合戦です。さすがに広報担当なだけあって口達者な方が多いです。 実は、私はこういうこともあろうかと思ってある仕込みをして臨みました。今回の開催地が長州山口です。ならば、今話題の龍馬伝にちなみ、 “薩長連合” で行こうと鹿児島弁のタスキを作ってアピールしたのです。また、来年全線開業する九州新幹線の応援隊結成を誓い、それを契機に会員数を400名にすることも誓いました。 これが審査員の皆さんへの印象がとても良かったらしく、見事 優 勝(*^◇^)/゚・:*【バンザ~イ】*:・゚\(^◇^*) 周囲の皆さんは企画の勝利だなと言ってくれましたが、私はこれを準備の勝利だと思っています。いかに事前の仕込みが大事かに気づきました。まさにアピールのための点滴がこの仕込みです。実はこれって広報そのものです。 事前にターゲットを想定し、アピールすべきポイントを絞って分かりやすく伝える 今回の評価を機に、改めて広報の基本を学んだような気がします。これからもっともっと精進し、広報の奥義を極めたいと誓うことでした。 #
by yongenso
| 2010-10-30 16:30
| 医業PRのヒント
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