先般、私の知り合いが非常に憤慨していました。
長いことかかりつけである病院に行った際、会計で担当が「前回おいでになった際のお支払いが済んでいない」とのこと。その知人はもともとお金の扱いには厳しく、買い掛けをするなどということはまったくやらないタイプです。 それでも受付嬢が「いただいていない!」の一点張り。 「よく調べてくれ、そんなはずはない」 「いえ、お調べしましたがやはり未収として残っています」 の押し問答。彼は「もし病院側の間違いだったらどうするんだ!」と詰め寄ったものの、受付同士で相談するだけで上司に報告せずじまい。 そこで彼は渋々二回分の支払いを済ませ帰宅。即あちこちのタンスや机を探したところ領収証が出てきたんだそうです。そこで彼はその応対した受付嬢に電話しました。そうしたところ先ほどの傲慢な態度が一変し、平謝り。 と、そこまでなら彼も許してやってもいいかなと思ったのですが、彼女の口から信じられない言葉が・・・。 「御代をお返ししたいのですが、お振込みがよろしいでしょうか、それとも窓口においでいただけますでしょうか?」 口調は丁寧ですが言ってることは顧客軽視もはなはだしい。この言葉にさすがの彼もプッツン。 「責任者を出せ~~~~~~~~~」 そうしたところ事務長が菓子折り持ってすっ飛んできたそうです。「申し訳ございませんでした」「職員に厳しく指導しました」「今後このような不手際が起きないように注意いたします」と低姿勢と反省の弁。これで彼の怒りもようやく収まりました。 しかし、これで本当に問題は解決したのでしょうか?いえ、本質的な解決にはまったくなっていません。 ・なぜ、こうした問題が起きたのか ・どこの連携体制がまずかったのか ・クレームがあった場合、いつの時点で上司に報告をするのか という分析がまず必要です。それを踏まえて 「クレーム時の対処マニュアルを作る」 「上司への報告体制を改める」 「クレーム検証委員会を作る」 「不正が起こらないようなチェック体制を作る」 などの具体的で、即行動できる方策を立て実践してはじめて解決 といえます。ただ、「やります、がんばります、気をつけます。」の意気込みだけではまた同じ間違いを起こします。そういう意味では、この病院にとって今回のクレームは自らの運営を見直すいいきっかけになったはずです。いやまたそうしなければなりません。 クレームは厄介者ではなくて、自らを成長させてくれる栄養剤 ウェルカムトラブルの精神でまいりましょう!! #
by yongenso
| 2008-02-24 13:24
| 医業PRのヒント
今世間を騒がせている“中国産ギョーザ”。まだ、どこに本当の原因があるのか、過失なのか、それとも故意なのか?真偽のほどは定かではない。しかも、中国側の過剰なまでの予防線、情報統制がなお真因を闇の中に押しやっている。
真相はいずれ解明されようが、論ずべきは他にあると考えている。それは、今のわれわれは感性・想像力が鈍っているのではないか?ということだ。 当初(昨年の時点では)、冷凍ギョーザのパッケージに異常があることに小売店やメーカーは気づいていた。しかし、なぜかしら対応が遅れた。その原因は 単なる油汚れか何かだろう・・・ と高をくくり、それ以上想像力を働かせなかったことだ。もし、このときあらゆる原因を想定してあれこれ手を打っていれば事はここまで大きくならなかったのかもしれない。そこをさかんにマスコミも報道している。 しかし、その想像力を働かせることは言うは易く行うは難しだ。私自身もそこまで出来たかはなはだ疑問である。何故なら農薬が入っていることなんて思ってもみないからだ。 人間これまで経験したことのないことは及びもつかない では、どうするか? 組織、あるいは業界こぞってありとあらゆる事態を想定して“マニュアル化”しておくことだ。そんなことまで考えるの?ぐらいのレベルまで落とし込む必要がある。 これは医療界にとっても同じことだ。以前、産婦人科の病院に女性が忍び込み赤ちゃんを連れ去った事件や劇毒物盗難の事件などがあった。医療現場には事故の起こる前に100や200の「ヒヤリ・ハット」という事象が隠れているという。そうした重大な事故を避けるためにもマニュアル化が必要となってくる。 世の中どこにどんなリスクが潜んでいるかわからない。「食品に異常があった」、「色が変わっていた」、「パッケージが破れていた」などの現象を発見したときは、まずどこの誰に報告し、その上司は行政のどこに報告し、また、どこに検査を依頼するか?などを事細かにマニュアル化しておく必要がある。これには人手と時間とコストがかかる。しかし、食品という生命に直結する分野だけに注意してもし足りないぐらいの注意が必要だ。 我々はIT社会の恩恵に浴する一方で、そのツールに依存するあまり自分の頭で考え、想像し物事を作っていく能力が退化しているのかも知れない。もっともっと 生の情報、人間の心理に即した行動をとっていくことが求められている。 #
by yongenso
| 2008-02-08 08:43
| 医業PRのヒント
文字通り、社員が失恋した際に25歳以下なら1日、25歳〜30歳は2日、30歳以上なら3日間と年齢に応じて休暇を取ることができるそうです。但し、既婚者はなしとのこと。 また、バーゲン休暇という制度もあるんだそうです。これは年に2回、バーゲンに行くために半日(4時間)の休みを取れる制度。女性主体の会社ならではのちょっと非常識な発想ですね。 また、社内にバーを設けた企業もあるそうです。夕方からならアルコール代無料で自由に飲んでいいそうです。 「そんな言ったって費用はかかることだし、そう簡単に取り組めないよ」 「飲食の方が主になって仕事がおろそかになるんじゃないか?」 そんな危惧を持たれる方も多いのではないでしょうか。そんな経費があるぐらいなら設備や社内環境に使いたいと思うのが人情でしょう。しかし、こうした取り組みには大きなメリットがあります。 1)珍しいことが話題となり、会社の知名度が上がる 2)面白い発想の人材が応募し、優秀な社員を採用できる 3)現在いる社員のモチベーションが上がる 4)社員間のコミュニケーションが活発になり業績に反映する などです。最近企業で業績のいいところの共通点として 社員満足優先主義 を実行しているところが多いようです。社員が働き甲斐を感じているからこそお客様へ満足の行くサービスができる、これも真理でしょう。 では、こうしたことが医療機関でも可能でしょうか?もちろん可能です。入院設備のある医療機関の場合は交代制を敷いているためあれこれ制約があるかもしれませんが、次のようなことを考えてみました。 ●ナイチンゲール休暇 ナイチンゲールの誕生日5月12日にちなんで、毎月12日を特別休暇の日として該当月生まれの職員に休暇を与える。看護職の人などは特にこの日を単なる遊びとしてではなく、看護に目覚める日として大切に使うように事前に伝えておくことも重要ですね。 ●防音完備のカラオケルーム 入院施設などは特に患者さん自体の気分がゆううつになりがち、そこで思いっきり発散してもらうためにカラオケルームを。職員もストレスがたまるので、予約さえ入れておけば利用は自由に。 ●お笑い図書館 笑いが健康に有効というのは衆知のこと。ストレス発散、免疫力強化におおいに笑っていただこうという趣旨で落語や漫才に関する本の常備や、講演会などのビデオを準備する。コストがかかると思う向きには毎週火曜日の夜9時からNHKのお笑い番組がある。自分たちで聞く分には著作権もかからないので手軽に実行できそう。 この他にも考えればいくつもあるはずです。普通まじめに考えてれば思いつきもしないようなちょっと非常識なことが人の心を動かす秘訣です。人が面白がること、うれしいこと、そんなことを常時考えてばかりいる慢性の病気?を伝染させたいものです。 #
by yongenso
| 2008-01-25 15:00
| 医業PRのヒント
皆さんは自分の顔を一日何度見ることがありますか?私は朝洗面所で、訪問先に向かう前に車のバックミラーで。というぐらいで一日に2〜3回しかありません。そもそも人は自分の顔を自分で見ることはできません。鏡を使わない限りは・・・。
私はいつも思うのですが、“人間は自分自身のことが一番わからない”というように感じています。本当は自分のことなんだから一番知っているようなんですが、意外にも自分のことがよく見えていない。ま、これも私自身の特性かもしれませんが・・・ それを物語るできごとがありました。この度、当社が運営する「鹿児島の病院検索サイト ザ・総合病院」をリニューアルしました。このページで一番人気があったのが、どこかいい病院を知らないか?という情報を患者同士が交換し合う「掲示板」でした。私はその掲示板を少しでも使いやすく、探している情報に簡単にたどり着けるように、と考え疾患別に細分化しました。 ところがふたを開けてみてビックリ、昨年末にリニューアルしてからたったの1件しか書き込みがないのです。以前は2日に1件ぐらいあったものがパタッと止まってしまったのです。私の頭の中は「????」。何故なんだろう、自問自答の毎日です。 もちろん、これまでの誰でも書き込みができたものをより正確性を期すために、会員制度を敷いたことも原因の一つでしょう。しかし、これとて住所や電話番号など個人を特定するほどの情報を入力する必要はありませんからさほど影響はないと思っていたのですが・・・ こうしたとき、ある方からきつい助言をいただきました。 以前よりわかりにくいページになった と。青天の霹靂です。まさかそんな意見が出てくるとは予想だにしませんでした。良かれと思ってやった細分化とリニューアル。それが人に伝わっていないのです。とかく 人間は今自分がやっていることを良い方に解釈する 生き物です。正当化します。そこが落とし穴なのです。とかく片面だけを見てしまう。その裏側を見ない。 「これはいける!」と思ったらただ一目散に走り出す。うまく行かない局面を前もって予想し、その手当をしておけば失敗しないですむはずです。しかしそれをやらない・・・ では、なぜ自分に対して盲目的になってしまうのでしょう。私は、ここに人間の肉体が関係していると考えました。人間は、自分自身痛い目に遭いたくないという性質を持っています。逃げたいです。その肉体が痛みの局面をはなっから想起させないのではないか、そう考えました。 しかし、それではまた同じ失敗をします。それには修業が大事です。つまり、肉体の痛みを超えた精神レベルの修業。そうしてはじめて世の中全体が見渡せるようになるのではないでしょうか。 常に「これで本当によいのか?」を自問自答 しつつ、さらには私自身の鏡の役を果たしてくれる良き友を持ち、心の鏡を強化していきたいと思います。 #
by yongenso
| 2008-01-23 11:34
| 四元重美ブログ
新年明けましておめでとうございます。今年もブログよろしくご愛読下さい。
さて、年頭に当たり、皆さんはどのような目標を立てられましたか?私も例年目標は立てるものの月日が経つにつれいつの間にかそのことはすっかり忘れ去り、年末になると「目標何だったけな?」などということを繰り返してきたように思います。 「目標は破るためにある!」などとうそぶいている人を見かけますが、私とて結果的にそれと同じであります。まさしく言うは易く行うは難しであります。 なぜ、目標が達成できないのでしょう。なぜ、思ったとおりに事が運ばないのでしょう。私も50歳半ばに差しかかりこれまでのあゆみを反省する上で今一度このことについて深く考えてみました。 ズバリ、 目標が明確でない ことが最大の原因だと思います。 目標が明確でないから計画が甘い→ 計画が甘いから行動に移せない→ 行動に移せないから結果が変わらない おそらくこうした図式になっているのではないかと思うのです。 明確な目標とは、 ●達成期日がはっきり示されていること ●概念ではなく、具体的な数字が示されていること ●すぐ実行できる具体的な行動計画があること に尽きるように思います。特に達成期日。私の弱いところです。ただ何となく、ただ漠然と「こうあればいいなあ〜」ぐらいの目標だったのです。ですから明確な行動が生まれるはずもなくアッという間に月日だけが過ぎてゆく。 そこで今年の目標。 『即行・継続・後始末』 「これだ!」と思ったらすぐやる、途中でやめない、計画通りにいってるかキチンとチェックする。この三本柱で臨もうと思います。なぜこの3つを目標に掲げたかというと、私は事業をはじめてもう早くも20年を過ぎました。この間、いいことも悪いこともいろいろありました。業績的に言えば悪いことの方が多かったような気がしています。この20年間で自分が描いたとおりの結果、社業の発展につながっていないのです。 その要因としては、先ほど述べた明確な目標の欠如なんですが、それをもう少し掘り下げて考えてみました。それが3Kなんです。 3Kとは、 計画性(Keikaku)…今日何をやるべきかがわかる明確な計画 気迫・気力(Kihaku/Kiryoku)…何としても目標を達成したいと思う気持ち 工夫(Kufuu)…今日よりは明日、明日よりは明後日と絶え間ない改良、改善 このことを肝に銘じて今年一年取り組んでいきたいと考えています。 さらに、もう一つ継続するためのアイデアとして『実行力カレンダー』というのを作りました。このカレンダーは、今年立てた目標を達成するための具体的な行動計画をクリアする毎に○印をつけていくもので、一定の個数(私の場合だったら7日連続)に達したら自分自身へ褒美をあげるというものです。 この褒美は他愛のないものでよいのです。私は7個連続○印が付いたら「本屋さんに行く」という褒美を設定しました。実はこれが、継続する秘訣だそうです。アメリカで生まれた行動心理学とかで、この方法を使って習慣化できた人が多数いるそうです。 『即行・継続・後始末』を今年の目標として、良い報告を自分自身にできるように取り組んでまいります。 #
by yongenso
| 2008-01-09 17:18
| 四元重美ブログ
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