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『広報力』重視伝染病

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「HISフォーラム」なるイベントに参加してきました。HISとは、“Hospitality&Identity System”の略で、主催者は、医療関連施設の情報発信をはじめ、すぐれた広報スキルを備えた人材の育成などを目的として活動しているNPO法人です。

今回は、「我が病院の広報事例」と題し、プレゼンテーション力および広報活動の優秀さを競うコンテストが行われました。北は石川,群馬、南は熊本など全国から11の施設が参加し、15分の持ち時間をフル活用し発表を行いました。

広報企画大賞を受賞したのは、『MOT改革と四画面思考を活用した広報活動』という発表を行った石川県の芳珠記念病院さんです。その受賞理由は、

1)新しい発想法「四画面思考」を地元の大学教授の協力を得て行うといった地域密着の姿勢

2)様々な課題を「四画面思考」を用い、病院全体で取り組み、スタッフの人間力向上を果たした

ことなどが評価されました。

この他にも、地域の情報を網羅した広報誌づくりや、地域と一体になった環境保護活動、地域自治体や商店街を巻き込んだイベント活動など目からうろこの事例がたくさん紹介されました。

これまで医療機関は長い間、開設しさえすれば自動的に患者は湧いてくるという感覚があり、広報の必要など論じられることはほとんどありませんでした。しかし、時代の変化に伴い、地域、患者と良好な関係を作る必要性が高まり、今ようやく広報のウェイトが高くなりつつあります。

しかしながら、全国的に見ればもう珍しいことではなくなった広報部の設置も我が鹿児島においてはほとんど進んでいません。せいぜい企画室どまりです。しかし、これからますます医療機関を取り巻く環境は変化していくことでしょう。医療制度しかり、国民の医療に対する認識しかり・・・。

こうした時こそ

患者さんやその家族、あるいは地域とどう関わっていくのか

が大きく問われるはずです。そうなればおそらく対応も細分化せざるを得ません。単に企画室ではその責任の所在も、何をやるかの目標設定もあいまいになりがちです。これからは地域との関わりをもっと掘り下げて考えるための“広報室”の設置や“広報担当者”の明確化が必要になると思います。

まだまだ一般企業と比べ、広報に関するノウハウの構築が乏しい医療界にとって、今回のようなイベント、活動がもっともっと望まれるところです。

私もここ鹿児島にあって広報力の必要性を熱く説くため『広報力重視伝染病』の拡大に力を入れていきたいと感じた福岡出張でした。

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by yongenso | 2007-11-11 19:39 | 医業PRのヒント


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