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疑わしきは被告人の利益にあらず

インフルエンザの特効薬と言われる「タミフル」を服用後、マンションから飛び降り死亡した16歳の少年のニュースが流れました。

厚生労働省のこれまでの調査によると、「服用後に死亡したのは昨年10月までに54人。うち3人が転落など異常行動死で、残りは肺炎や肝機能障害などだった。」としています。

同様の例は以前にもあり、服用による副作用の可能性が指摘されていましたが、厚生労働省は「因果関係は否定的」との立場のようです。もともと、インフルエンザの患者自体が不可解な行動をとることもあり、その実態は未だ不明ですね。

私自身も医療の専門家ではないので軽率な発言はできないのですが、この問題に対しての国のスタンスに若干疑問を感じずにはいられません。

それは“疑わしきは国民の利益”ではなく、企業の側に立っているようにも思えるからです。日本とヨーロッパ諸国のちがいとして聞いたことがあるのですが、


日本は

“需要側が因果関係をはっきりさせる”

ヨーロッパは

“供給側が因果関係をはっきりさせる”

というパターンが多いらしいんですね。つまり、ヨーロッパの場合は疑わしいという問題が発生したら、それは無関係ですよという立証ができない限りその商品やサービスを提供することができないのです。

一方、日本は消費者の側が「これはおかしい!」と立証できない限り商品やサービスをストップさせることができないのです。

今回のタミフルが果たして異常行動の原因なのかは分かりませんが、その判断だけは早急にやって欲しいと思います。

その判断が遅れたために大問題に発展した例はいくらもあります。代表的なのが


“熊本県の水俣病”


当時、化学工場から出る水銀が疑われたものの、その根拠があいまいだということで行政は何の手も打たず20年以上の歳月が流れ、ようやく因果関係を認めたということからも明らかです。

とかく、判断が遅れれば遅れるほど被害者が増える結果を招きかねません。

ちなみに当社の社員の11歳になる息子さんがタミフルを服用して奇怪な行動をとり、「ひょっとしたら死ぬんじゃないか!」と恐怖にさいなまれた体験談をつい先日してくれたばかりです。

「疑わしきは被告人の利益に!」

ということばがありますが、国のスタンスとしてこうした命に直結する問題は

「疑わしきは国民の利益に!」

というスタンスを持ってもらいたいと考えます。
by yongenso | 2007-02-28 14:02 | 四元重美ブログ


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