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笑いがお客を創る

d0091249_12121828.jpg大手スーパーが期間限定で販売した「ニコニコかにちらし寿司」が結構評判を得たそうです。この弁当はカニやいくらなどの具材でカニがほほえんでいる様子を表現したものですが、この弁当を作ったのは、顧客サービス向上を目的として接客やあいさつが優れた従業員を表彰する「笑顔大賞」を設けたことが出発点となっています。

173の店舗で展開したのですが、ウインクしたり、大笑いしたりと盛りつけは店によって工夫されており、社員の遊び心をくすぐっているようです。

今後は寿司に描く笑顔のデザインコンペなども企画しているようですが、遊び心というのは売り場には欠かせない要素です。

では、こうした企画を医療現場に置き換えてみた場合どうでしょう。

医療現場は痛みを抱えた人がやってくる場所だからおちゃらけた企画は無理だよ!

という声が起こりがちですが、視点をちょっと変えてみましょう。

「笑いは治癒力を高める」ということは周知の事実です。そこでさまざまな取り組みに「笑い」を組み込んでいくのです。免疫強化力プロジェクトと題して、血糖値低下実験、心拍数測定会などもやってはどうでしょう。まだ医学的に完璧に証明されたわけではないにしろ、おおよそ感覚的にはみな納得しているはずです。

また、小児科であれば

笑顔で満たされた子どもたちを見るのが私たちの願いというモットーで、治療が終わった段階でスナップ写真を撮り溜めておき、院内に掲示する、親子で笑顔になれるユーモラスな絵本などをいっぱい揃える(地域で一番と言われるぐらいのボリュームで)

高齢者の多い病院であれば、大学などによくある落語研究会(落研)を呼んで落語を聞く。彼らは自らの発表の場を求めていますので、交渉すれば喜んでボランティアを務めてくれます。入院施設であればデイルームなどでお笑いのビデオを流すこともいいでしょう。

歯科医院であれば理想的笑顔の基となる口角を上げるレッスンをするのも手です。

いずれにしろ、院のスタンスとして「笑顔に包まれた病院」「笑い声の絶えない病院」「免疫力をアップしてくれる病院」を掲げることによって患者さんが共感を覚えてくれることにつながります。これからは、

治療の実績のみならず、コミュニケーションの実績が問われる時代、患者さんの共感を得ていく時代

です。
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by yongenso | 2006-12-27 12:06 | 医業PRのヒント

「腕が良い」はゼロ地点

私の知人が地方の町で居酒屋を開業した。調理専門学校卒業後、洋食、和食、中華すべてを一通り経験し、20年近くの修業を経ての開店だ。

その彼がオープニングに際してまったく広告はやらないと宣言した。その代わり、親戚関係、友人、小中学校の同級生などに声を掛け、お披露目会(試食会)と称して100人を3日間にわたって招待した。その費用およそ20万円。

仮に、地域に看板を立てたり、新聞折り込み広告を実施したりすると同じぐらいの金額がかかる。では、20万円のお金を使って10.000枚のチラシを配布するのと、100人にたらふくごちそうするのとどちらが集客に効果があるか?

これは言わずもがな、招待した方が口コミが期待できる。それを可能にするために必要なことは何か?

「おいしいこと」

「サービスが行き届いていること」

飲食業というのは、どれだけ宣伝がうまくても味がまずければ話にならない。しかし、彼は自分の味には絶対の自信を持っていた。だからこそ、まず食べてもらう、おいしいことをわかってもらうという選択をしたのだ。

技術職というのは、とかく「腕が良いのだから自然と口コミが広まるだろう」と考えがちだ。しかし、残念ながら「腕が良いことを知ってもらうための仕掛け、マーケティングの発想がなければ宝の持ち腐れ」になってしまう。



腕が良い、サービスが行き届いていることはゼロ地点、あって当たり前



だからこそ、その良さをお客にわかってもらうことの方が重要なのだ。

もう一つ彼の行動から学べることがある。それは


投資と経費


の区別だ。彼は開店当初店舗の改装や備品の購入などに数百万単位の投資をしている。その額に比べれば20万円は少額だ。だからこれは未来投資だと割り切った。

しかし、これを経費と捉えればもったいない!となる。経費は定期的に消耗していくものが対象だからなるだけ使わない方がよい。

この投資、つまり

どれだけリターンが期待できるか?を予測してお金を使うことは非常に重要なファクター

医療機関においても、まったくリターンのない広告や看板にお金を使っていないだろうか。

彼は、招待客の帰りしなに飲み物などの割引券を複数枚渡し再訪を依頼した。人間にはすべて返報性のルールというのがある。いいことをしてもらったらお返しをしなければと言う心理。

この人たちが次回、別の友人や会社の同僚を誘ってくる。するとそのおいしさに納得してくれ、また次の人に口コミする。こうやって増客がスパイラルに起こっていく。

では、この事例を医療機関の場合どう活かせばよいか?

医療機関は、飲食店とちがっていつでも来てもらうというわけにはいかない。(開院時の見学会等は別だが…)それは、飲食店が人間の欲求に基づいているのに対し、



医療機関は必要性に位置する


からだ。「病気」という現象が起こって初めて訪れてくれる。

でも、口コミが常時起こるような仕組みは作っておきたい。そこで日頃よりこまめに健康教室などのミニイベントの開催をおすすめしたい。これならば、必要性とは関係ないところで集客が図れる。

ポイントは、とにもかくにも病院を訪れてもらってドクターなり、スタッフの人間性を実感してもらうことを主眼として企画を考えたい。
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by yongenso | 2006-12-14 10:28 | 医業PRのヒント