先日、地元のFMラジオに出演させていただきました。想い出の一品を持参し、それにまつわるお話しをするというコーナーです。時間にして15分ぐらい、でもさすがプロの話し手ですね。私の想い出話などをどんどん引き出してくれ大変盛り上がり、あっという間に時間が過ぎて行きました。
私は、昔々、その昔、あるナイトクラブで歌っていた頃の写真と楽譜を持参しました。その頃作った舞台衣装は赤のラメ入りジャケット、クリーム色のパンタロン(ラッパズボンとも言う。今どきこれを知らない人が多いでしょうが…)に蝶ネクタイという出で立ちです。 しかし、残念ながらこの衣裳はほろ苦い青春時代の思い出と共に焼却してしまったのです。それでかろうじて写真が一枚だけ残っていました。(その写真を恥ずかしながら公開します。) つくづく衣裳も残しておけばよかったなと反省しましたが、でも写真が一枚残ってくれていてラッキーでした。写真や手紙などその時は何気なく保存したものも時間という空間を経てみると『素晴らしい財産』だということに気づきます。 先の大震災で、亡くなった家族との写真を必死に探しているシーンに何度となく出くわしました。家族にとって大切なものは“モノ”ではなく“コト,想い出”であることをその時ほど痛感させられたことはありません。 私は今、ある経営者団体の広報誌で写真撮影を担当していますが、今更ながら写真の威力を実感しその魅力にはまっています。動画もいいのですがスナップ写真もいい…。 光は自然光がいいか、ストロボがいいか、光はどの方角からの方が魅力的に見えるか、スピードは?露出は?など多面的にあれこれ考えてシャッターを切る。私の腕などプロから見れば幼稚極まりないと思うのですが、しかし、出来上がった写真を見てそれなりの出来栄えだったときなど思わずほくそ笑んでしまいます。 私なりに言い表すと 良い写真は相手から語りかけてくる のです。私が親しくしているカメラマンからいつも聞かされる言葉に、 写真にはその人の人格がにじみ出る というのがあります。そう言えば「40歳を超えたら自分の顔に責任を持て!」というのもありました。良い表情は穏やかな心からきっと出てくるのでしょう。 そういう意味からも写真だけでなく、一つひとつの何げないシーン、出来事に気を込めて接し心を高め磨いていきたいと改めて思うことでした。
by yongenso
| 2011-12-26 17:25
| 四元重美ブログ
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