知人が訪ねて来ました。70代のこの女性は、今から6年程前乳がんの手術を受けました。それまでは殊のほか元気な人で、よくウォーキングをしたり、旅行に出掛けたりして本人も「この私がガンになるなんて!」と言っていました。
その彼女が手術を境に急に元気を無くして行きました。無理もありません。誰だってガンと聞いただけで心が折れそうになるでしょう。その彼女が昨日訪ねて来たのはガンが再発したことを私に知らせるためです。 6年もの間何もなかったので安心し切っていた中での再発です。本人の落胆はいかばかりでしょう。先日あるドクターから聞いたお話しに「再発のときは本人にどのように告げて良いのか非常に迷う」「慰めの言葉が出てこない」と聞きました。それほど深刻なことなのでしょう。 でも私は彼女に 『部屋の中に閉じこもってばかりではなおさら病気が進行しますよ、でき得る限り外に出て人と語らうことがいいですよ』 と伝えました。そうすることで気分も晴れますし、笑いが起こったりしていい効果があるはずです。しかし彼女の返事は 『2週間後に手術を控える身で笑ってなどいられない』 という返事でした。でもこういう時こそ明るく笑って欲しいのです。無理にでもです。確かに彼女の言う通り心を明るく持ったからと言って病気が消えてなくなる訳ではありません。でもそれでもいいから笑って欲しいと私は言いました。あえて明るくポジティブに今を捉えた方が手術だってうまく行くと思ったからです。 何も私はいま体を動かせない人に「這いつくばってでも!」と言ってる訳ではありません。少々足は痛くてもこの人は歩けるのです。ご飯も自分で炊いて食べられるのです。買い物にも行けているのです。 病気は弱気な人、悪い方向に考えがちで陰鬱な人が好きだと思います。暗くなりがちな時こそ「マンガ」でもみて大いに笑って欲しいのです。笑いには人を元気にする栄養素が含まれています。大いに笑い、そして泣き、そしてまた笑う。 体は病んでも心は病まない そうして私も心を強く持って生きて行きたいと誓うことでした。
by yongenso
| 2010-03-12 19:11
| 四元重美ブログ
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